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ALCとは?

 
 

ALCは、「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、直訳すると「高圧軽量気泡コンクリート」となり、軽量化された特殊なコンクリート建材を指します。
歴史は古く、1920年代にスウェーデンで開発され、 高温高圧蒸気養生という独自の製法により製造されています。その後、北ヨーロッパを中心に普及していき、1960年代に日本に導入されました。

原材料は?

ALCパネルの原材料は、珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末を主原料としており、アスベストやトルエン、キシレンなど揮発性の化合物などは使われておりません。

種類と規格

ALCパネルは、大きく分けて、厚形パネルと薄形パネルとに分けられます。
厚形パネルは厚さ75mm以上で主に鉄骨造や鉄筋コンクリート(RC)造などに使用されます。
薄形パネルは厚さ35mm以上、75mm未満で主に木造や鉄骨造に使用されています。

厚形パネルと薄形パネルは、それぞれ、板状の一般パネルと、コーナーに使われるコーナーパネルに分けられます。また、表面加工の有無により平パネルと意匠パネルに分けられます。

ALCパネルはJIS規格(JIS A 5416)に適合した製品です。

ALCのメリット

1,軽い
コンクリートは水を入れると重みでコンクリートが沈むのに対して、このALCは水に浮きます。ALCは細かな気泡を内部にたくさん作ることでコンクリートの1/4という重量を実現しています。

2,高い遮音性
内部にあるたくさんの気泡があることで、内部に音を通しにくくなり、遮音性にも優れております。

3,高い耐熱性
ALCは無機質の珪石を使っていて、炎や熱を受けても発火することはなく、煙や有毒ガスも発生しません。隣家が全焼した際にもALCの壁で作られた家がほとんど焼けることがないという例もあります。
さらにコンクリートの熱還流率は約1.6W/mKなのに対し、ALCの熱還流率は約0.17W/mK。約10倍の断熱性能があることで空調などのランニングコストを抑える効果もあります。

4,高い耐久性
ALCパネルの内部には鉄筋やメタルラス(スチール製の金網)が入っています。それらの金属は、特殊な防錆処理を施しています。これらの金属との組み合わせにより、素材の強度を上げていて、30年〜50年ほどの長期使用にも耐えられるとされています。

ALCのデメリット

1,水を吸収しやすい
気泡がたくさんある構造のため、パネル自体には防水性はなく、水を吸いやすい性質になっています。そのため、パネル表面に吸水、吸湿対策を施す必要があります。そのため外壁の場合は、外壁塗装とシーリング(コーキング)が必要で、そのメンテナンスも定期的にする必要があります。また板状に成型されたパネルなので、建物全体に継ぎ目が多くありそのためにシーリング(コーキング)で継ぎ目を埋めてあげる必要があります。しかし、このシーリング部分が老朽化するとその防水性が低下し雨漏りの原因となることがあります。

2,外壁加工には制限がある
ALCパネルは、モルタル塗仕上げは、モルタルが収縮し、はく離・漏水する恐れがありますので、左官などによるモルタル仕上げはできません。また、表面強度が普通コンクリートに比較して小さいので、重さのある石材や大型タイルなどを直に張ることはできません。

3,コストがやや高め
一般的なサインディング外壁だと1平方メートルあたり4,500円〜5,000円程度なのに対してALCのコストは平方メートルあたり5,500円程度。500円〜1,000円程度は高くなります。また建物に凸凹部分が多いような複雑な構造の外壁だとさらに手間賃がかかることになります。

まとめ

ALCはとても優秀な外壁建材と言えます。これらの弱点を知り、上手に活用することによって長期的視点ではコストパフォーマンスが良い建材といえるのではないでしょうか。
私達、都築ダイヤモンド工業株式会社では、このALCの外壁、床面素材でもコアボーリングでエアコンの給排気ダクトなどの孔をあけることが可能です。
是非とも私達に、お気軽にご相談ください。

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