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アスベスト関連法規 大気汚染防止法6

解体などの工事に関わる調査

【引用】

大気汚染防止法

(解体等工事に係る調査及び説明等)

第18条の15 建築物等を解体し、改造し、又は補修する作業を伴う建設工事(以下「解体等工事」という。) の元請業者(発注者 (解体等工事の注文者で、他の者から請け負った解体等工事の注文者以外のもの をいう。以下同じ。)から直接解体等工事を請け負った者をいう。以下同じ。)は、当該解体等工事が特定工事に該当するか否かについて、 設計図書その他の書面による調査、特定建築材料の有無の目視による調査その他の環境省令で定める方法による調査を行うとともに、環境省令で定めるところにより、当該解体等工 事の発注者に対し、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。

1,当該調査の結果

2,当該解体等工事が特定工事に該当するとき (次号に該当するときを除く。)は、当該特定工事に係る次に掲げる事項

 イ 特定粉じん排出等作業の対象となる建築物等の部分における特定建築材料の種類、並びにその使用箇所及び使用面積
 ロ 特定粉じん排出等作業の種類
 ハ 特定粉じん排出等作業の実施の期間
 ニ 特定粉じん排出等作業の方法

3,当該解体等工事が第18条の17第1項に規定する届出対象特定工事に該当するときは、当該届出対 象特定工事に係る次に掲げる事項

 イ 前号に掲げる事項
 ロ 前号に掲げる特定粉じん排出等作業の方法が第18条の19各号に掲げる措置を当該各号に定める方法により行うものでないときは、その理由

四 前三号に掲げるもののほか、環境省令で定める事項

2~6(略)

出典:大気汚染防止法|e-Gov法令検索

(1) 事前調査の対象

事前調査の対象は、大気汚染防止法第18条の15において「建築物等の解体等工事」とされており、様々な種類の工事が含まれています。これらの調査の対象範囲は、令和2年11月30日付けの環水大大発第 2011301号通知「大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行に関する通知」によって明確に規定されています。また、石綿障害予防規則でも、令和2年8月4日付けの厚生労働省労働基準局長通知「石綿障害予防規則の一部を改正する省令等の施行について」で同様の対象範囲を規定しています。

(2) 事前調査の手順

建築物の解体工事を請け負う主要な業者や、自主的に工事を行う人々による事前調査の方法は、以下の通りです。まず最初に、設計図やその他の書面を利用して調査を行い、その後,
現地で建築材料の有無を目視で確認します。第18条の15にある「設計図書その他の書面による調査」とは、解体工事に関連する建築物の設置工事が始まる前に行う調査であり、建築材料の種類を確認し、特にアスベストが使用されている可能性のある材料については、石綿含有建材データベースなどを用いてアスベストの含有量を調査することを指します。

同じく第18条の15の「特定建築材料の有無の目視による調査」とは、建築物の解体工事において、設計図書との違いがないかを現地で確認し、建築材料に表示されている製品名や製品番号などの確認、また特定の建築材料と関連する可能性のある材料を特定することを指します。事前調査は、解体工事に関わる建築物の全ての部分に対して行われます。もしも、建築物の構造上、解体工事が始まる前に目視調査が難しい部分がある場合、それらの箇所は工事が始まった後に目視できるようになった時点で調査を行い、その結果を速やかに都道府県などに報告します。

ただし、2006年9月1日以降、アスベストの新たな使用が禁止されているため、解体工事が特定の建築物や改造、補修を伴う建設工事に該当する場合、これが設計図書やその他の書面によって明らかであれば、他の建築物の解体や改造、補修を伴わない場合には、その後の書面や目視による調査は不要です。
また、書面による調査や現地での目視による調査によって、解体工事が特定の工事に該当するかどうかが明確でない場合、分析による調査を実施することが規定されています。

また、特定の場合には、当該解体工事が特定の工事に該当するものと見なされます。関連する法律およびその法に基づく規定に従った特定工事に関する措置を取る際には、分析による調査は必要ありません。分析の手法に関しては、JIS規格であるA1481-1、A1481-2、A1481-3、A1481-4などが利用されます。

「当該解体等工事が特定工事に該当するものとみなして、法及びこれに基づく命令中の特定工事に関する措置を講ずる」とは、解体工事において建築物の部分ごとに各種の建築材料(吹き付け石綿を含む)が含まれている場合、その種類に応じて特定の建築材料と見なし、関連する法律および命令の中で定義された特定建築材料に関連する特定工事に対する対策を実施することを意味します。

なお、事前調査は、石綿障害予防規則の第3条第1項および第5項の規定に基づく事前調査と同時に実施しても問題ありません。さらに、解体工事の対象となる建築物の同じ部位に関して、過去に大気汚染防止法、及びこれに基づく命令によって定められた方法で事前調査(建築物に関する文書調査および現地での目視調査で、特定の専門知識を持つ者によって行われるものに限る)を実施している場合、その結果を活用することに制約はありません。

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