1.X線とは
「エックス線作業主任者」について説明する前に、まずはX線について簡単に説明します。
X線は放射線の一種で密度の低いものは透過し、密度の高いものは透過しにくいという性質を持ちます。
その性質を利用して、医療分野における検査(レントゲン検査)や構造物の内部を調べる検査などに用いられており、現代社会には欠かせない技術の一つとなっています。
しかし、X線は人体に悪影響を及ぼす危険性もあるため、取り扱いには厳重な注意が必要になります。
2.エックス線作業主任者とは
「エックス線作業主任者」というのは、X線発生作業をする際に必要な国家資格です。
便利である一方、危険でもあるX線を扱うために、国は「労働安全衛生法」に基づいた「電離放射線障害防止規則」という規則を定めました。
この規則内でX線発生作業の際には「エックス線作業主任者」免許取得者をおくことが義務付けられています。
この免許を得るためには厚生労働大臣指定の「公益財団法人 安全衛生技術試験協会」が開催している国家試験に合格しなければなりません。
この試験に合格して初めて、「エックス線作業主任者」の免許申請をすることが出来ます。
(試験に合格しただけでは免許を取得したことにはならないので注意が必要です。)
「エックス線作業主任者」試験の受験資格は特にないため誰でも受けることが出来ますが、免許交付の対象になるのは満18歳以上に限られます。
3.「エックス線作業主任者」免許試験について
それでは実際の「エックス線作業主任者」の国家試験について紹介します。
【試験場所】
全国7か所の安全衛生技術センター
・北海道安全衛生技術センター(北海道恵庭市)
・東北安全衛生技術センター(宮城県岩沼市)
・関東安全衛生技術センター(千葉県市原市)
・中部安全衛生技術センター(愛知県東海市)
・近畿安全衛生技術センター(兵庫県加古川市)
・中国四国安全衛生技術センター(広島県福山市)
・九州安全衛生技術センター(福岡県久留米市)
【試験時期】
年3~6回(各センターによって異なる)
【試験科目】
(1)エックス線の管理に関する知識 10問(30点)
(2)関係法令 10問(20点)
(3)エックス線の測定に関する知識 10問(25点)
(4)エックス線の生体に与える影響に関する知識 10問(25点)
【試験時間】
科目(1)(2)で10:00~12:00。
科目(3)(4)で13:30~15:30。
合計4時間。
4.「エックス線作業主任者」免許でできること
この免許で出来るようになる仕事は、工業製品や輸送機、橋などの構造物を破壊しないで内部の状態を検査する非破壊検査です。
(医療分野のX線検査は別の免許が必要になります。)
「エックス線作業主任者」として下記の職務を全うすることで、この仕事ができるようになります。
(2)照射筒、しぼり及びろ過版の適切な使用をすること。
(3)間接撮影時及び透視時の措置を講ずるとともに、放射線装置室以外の場所で使用する場合は、放射線を労働者がいない方向に照射し、または遮へいをすること。
(4)放射線業務従事者の被ばく線量ができるだけ少なくなるようにすること。
(5)自動警報装置が適切に設置されているか、また正常に動作するか点検すること。
(6)立入禁止区域に労働者が立ち入っていないことを、確認して照射すること。
(7)被ばく線量を測定する放射線測定器の装着に関する点検をすること。
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