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コラム

アスベスト除去作業に関する基礎知識2

アスベスト除去作業に使用されている専門用語について解説していきます。

養生

汚れや破損を防止するために、養生シートやパネルなどを使用して、建築物や設備、使用機器、作業場の周囲などを覆うことを「養生」と呼びます。以下に、養生の種類について列挙します。

足場囲い養生:建築物の周囲に設置した足場の外周をシートやパネルで囲うことで、粉じんの飛散防止や騒音対策を行います。

飛沫養生:高圧水洗工法を行う際に、噴射水などの飛沫飛散を防止するためにシートを使用して養生します。

床防水養生:高圧水洗工法を行う際に、汚染水の流出を防止するため、床に防水性のあるシートを使用して養生します。

陽圧回避養生:煙突断熱材の除去に際して、断熱材の崩落時に生じる下部隔離区域の気積と圧力増を一時的に回避するために養生を行います。

切断等

石綿含有建材を切断や破砕するなど、アスベストを含む粉じんが多量に発生する可能性がある作業を指します。大気汚染防止法においては、「かき落とし、切断し、又は破砕すること」、石綿障害予防規則においては、「切断、破砕、穿孔、研磨等」とされています。

原形のまま取り外し

石綿含有の保温材や成形板を切断などすることなく、そのまま建築物から取り外して除去する作業は「原形のまま取り外し」と呼ばれています。この作業は、大気汚染防止法において「かき落とし、切断又は破砕以外の方法」、石綿障害予防規則においては「切断等以外の方法」とされています。

湿潤化

アスベスト繊維などが飛散するのを防止するため、薬剤などを使用して石綿含有建材を湿らせることを指します。石綿障害予防規則には、湿潤化に関する規定があり、「湿潤な状態のものとすること」と「常時湿潤な状態に保つこと」というものがあります。
「湿潤な状態のものとすること」とは、一時的に石綿含有建材を湿らせることで石綿繊維の飛散を防止することを指します。「常時湿潤な状態に保つこと」とは、切断面に散水するなどの措置を講じつつ作業を行い、石綿含有建材を湿らせ続けることを指します。
石綿障害予防規則では、特に石綿の粉じんが発散しやすい石綿含有成形板のうち、切断等による除去や電動工具を使用しての石綿含有仕上塗材の除去の場合には、常時湿潤な状態に保つことが求められます。なお、大気汚染防止法では、どの作業においても「湿潤化」という用語が用いられています。

薬液等

アスベストの飛散を抑制・防止するためには、薬液や水が用いられます。薬液には粉じん飛散抑制剤や粉じん飛散防止処理剤が含まれます。また、石綿含有仕上塗材の除去には、剥離剤も含まれます。薬液と水をあわせて「薬液等」と呼びます。薬液等の使用には、目的や状況に応じて効果のあるものを選択する必要があります。

粉じん飛散抑制剤

石綿含有吹き付け材などに浸透して石綿繊維を固定化し、除去時の粉じん飛散を抑制するものを「粉じん飛散抑制剤」と呼びます。粉じん飛散抑制剤は、水と比較して表面張力が低く、吹き付け材などによく浸透します。除去作業時には、湿潤化のために使用されるだけでなく、空中に散布して浮遊する粉じんを沈降させるためにも使用されます。また、除去した廃棄物を安定化処理するためにも使用されます。

粉じん飛散防止処理剤

「粉じん飛散防止処理剤」とは、表面に膜を形成して粉じんの飛散を防止するためのものです。この処理剤は、石綿含有吹付け材を除去した後の表面に吹き付けて、除去面からの粉じん飛散を防止するだけでなく、隔離シートを撤去する際に付着している粉じんを固定するためにも使用されます。また、隔離作業場内で使用した工具などを搬出する際には、濡れたウエスなどで付着したアスベストを拭き取った後、残存する粉じんの飛散を防止するために噴霧します。建築基準法第37条第2項に基づく認定を受けた石綿飛散防止剤は、封じ込め処理工事の薬液にも使用されています。

高性能真空掃除機

「高性能真空掃除機」とは、HEPAフィルタを備えた真空掃除機、またはHEPAフィルタと同等のアスベスト繊維捕集率を持つ真空掃除機のことを指します。

グローブバッグ

配管の一部などを部分的に隔離するための袋状の用具を「グローブバッグ」と呼びます。グローブバッグには、手を入れて作業を行う手袋状の部分があります。作業場所に設置し、該当部位を密封した後、手袋を使って石綿除去作業を行い、密封状態を保ったまま取り出すことができます。

廃石綿等

建築物の解体作業やその他工事によって発生する石綿含有吹付け材などの除去物や、使用済みの隔離シート、保護衣、呼吸用保護具のフィルターなどは、「廃石綿等」として廃棄物処理法に基づく特別管理産業廃棄物として取り扱われます。これらの廃棄物は、管理型または遮断型最終処分場で埋立処分するか、溶融・無害化処理を行ってから最終処分場で埋立処分する必要があります。もし溶融・無害化処理を行わずに埋立処分をする場合は、固定化や薬剤による安定化などの対策を講じた上で、耐水性の材料で二重に梱包するなどの措置が必要です。

石綿含有産業廃棄物

建築物の解体や工事などから出る廃棄物のうち、廃石綿以外で、石綿含有量が0.1重量%を超えるものを「石綿含有産業廃棄物」と呼びます。この廃棄物を処分する場合、破砕を中間処理で行ってはならず、最終処分場の特定の場所に埋め立てる必要があります。もしくは、溶融・無害化処理を行ってもよいとされています。

呼吸用保護具

粉じんや有害物質の存在下で、呼吸を保護するために使用される個人用保護具を「呼吸用保護具」と呼びます。これには、送気マスクや給気式呼吸用保護具、国家検定の面体形やルーズフィット形(フードを有するもの)の電動ファン付き呼吸用保護具、および取替え式防じんマスクが含まれます。ただし、使い捨て式防じんマスクはアスベストを扱う作業には使用できません。

保護衣

化学物質、物理的、または機械的作業による粉じんや有害物質から、全身または一部を保護するための個人用防護具のことを指します。JIS T8115:2015に準拠した密閉型防護服(タイプ5)または同等品を使用します。

作業衣

アスベストを取り扱う作業場内で専用に着用する作業服は、一般環境や家庭内への二次汚染を防止するために使用されます。この作業服は、アスベストを取り扱う以外の作業で着用する作業衣とは区別されます。材質には、表面が平滑で粉じんが付着しにくいものを使用し、構造には、服の内部に粉じんが侵入しにくく、粉じんが堆積しないようにポケット数が最小限に抑えられています。

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