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コラム

レントゲン検査の適用事例

レントゲン検査の概要

レントゲンによる検査は、医療検査だけでなく建築業界においても非破壊検査として幅広い用途で活用されています。

例えば建築構造物や製造工程において、鉄骨の溶接部や異なる部材の接合部などの品質を破壊することなく検査を行います。その結果、欠陥や不良な接合を検出することで品質管理の向上に役立っています。

また、コンクリートの内部検査では、鉄筋の配置や割れ、空洞などを調査し、建造物の耐久性や安全性を確保します。さらに、パイプや配管、建築に使用される材料の内部の欠陥や異常を検出することにより、耐久性や安全性を確保しています。
(当社ではこの技術でコンクリート内部の検索を行い、コア抜きなどを行います)

今や、建築業界におけるレントゲン検査は、材料の品質管理や建築物の安全確保に不可欠な技術となっているのです。

レントゲン検査の適用条件

建築現場でレントゲン検査が適用可能な条件としては、被検査物の厚みが300mm以下であり、かつ撮影フィルムの設置が可能な場所であることが求められます。

そのため、レントゲン検査を実施するには、被検査物の特性や環境条件を考慮した上で、対象物の厚みや撮影スペースにも注意する必要があります。

レントゲン検査の様々な適用事例

建築現場におけるレントゲン検査は、非破壊検査の一環としてさまざまな適用事例があります。以下にそれぞれの事例を解説していきます。

1. コンクリート構造物の鉄筋配置の確認

コンクリート構造物の鉄筋配置の検査によって、構造物の耐久性と安全性を確保します。レントゲン検査を行うことにより、鉄筋の位置や密度、結束状態が細かく分かるので、構造物の耐久性や荷重への対応能力を評価できます。

2. 歴史的建造物の調査

歴史的な建造物や美術品においては、非破壊検査が特に重要です。レントゲン検査は、これらの貴重な資産を損傷せずに内部構造を詳細に調査する手段として利用されます。

建造物の構造的な安定性や保存状態を把握し、修復や保全に必要な情報を収集するのにも役立ちます。

歴史的建造物の調査は繊細な作業であり、歴史的な価値を尊重しつつも、構造物の安全性と保存状態を確保する重要な調査となります。

建築現場における具体的なレントゲン検査の適用事例

1.削孔前の鉄筋・埋設配管の位置確認

現在、最も一般的に適用されている分野は、鉄筋や埋設配管の検出です。検出の対象が溶接部の欠陥などに比べて大きいため、解像度をほとんど気にせずに確認できます。撮影はスクリーンタイプのX線フィルムで行い、削孔径に合わせたサイズの円ゲージを配置します。

撮影した結果、鉄筋の像と配管の像が重なって配管が見えなくなる場合があります。これが削孔時の配管の誤切断につながることがあるので、配管が重なる場合には照射位置や角度を変えて再撮影するなどの検証をする必要があります。

2.ひび割れ・鉄筋腐食の確認

レントゲン検査では、ひび割れの状態は確認できますが、深さの方向を見ることは困難です。同様に、欠損状態の鉄筋腐食は確認できますが、浮き錆のような表面腐食の程度までは判別することができません。

3.柱・梁主筋の確認

現在、鉄筋の調査にはレーダー探査や電磁誘導探査が広く使用されていますが、これらの手法では鉄筋の直径や種類を特定するのが難しく、また、柱や梁などの主筋のように配筋間隔が狭い場合には、正確に鉄筋の位置を特定することが難しいです。

まとめ

現在、建築業界において、さまざまな事例でレントゲン検査が適用されています。
これらの事例からも分かるようにレントゲン検査は建築現場において、品質管理や安全性確保に不可欠なツールとなっています。

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