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コラム

建築業者が押さえるべき建築物の用語ガイド

建築の現場では、たくさんの専門的な言葉が使われます。図面を見るときや、関係者と話すときに、こうした言葉の意味をきちんと知っていると、作業をスムーズに進めやすくなります。

今回は、建築の仕事でよく出てくる用語を、できるだけわかりやすくまとめてご紹介します。基礎的な意味を押さえておくと、現場での確認も楽になり、勘違いを防ぐ助けにもなるでしょう。

RC造

RC造は、鉄筋コンクリート構造のこと。コンクリートの中に鉄筋を入れて作る建物の仕組みを指します。コンクリートは押す力に強く、鉄筋は引っ張る力に強いので、両方のよさを生かして頑丈な建物になります。マンションや公共の建物などでよく使われ、型枠を組んだり鉄筋を配置したりする作業が大切になります。

S造

S造は、鉄骨構造を意味します。柱や梁などの主な部分を鉄の材料で組み立てる方式です。工場で細かく作った部品を現場でつなぐため、工事の期間を短くしやすいのが特徴です。体育館や倉庫、オフィスビルなどでよく見られます。火に弱いところがあるので、耐火の処理を加えることが多くなります。

鉄骨耐火被覆構造

鉄骨の柱や梁に、火に耐える材料を巻いたり塗ったりしたものを指します。火事のときに鉄が熱くなりすぎて弱くなるのを防ぐための工夫です。使う材料の厚さや種類は建物の大きさによって決まり、隙間なく丁寧に仕上げることが求められます。

スラブ

床の板のこと。床にかかる重さを支える板状の部分を指し、鉄筋コンクリート造では床と梁をいっしょに作って「床スラブ」と呼びます。天井のスラブや屋根のスラブ、基礎のスラブといった言い方もあり、建物を水平に安定させる大切な部分です。

エレベーターシャフト

エレベーターのカゴが上下に動くための、縦に長い筒のような空間を指します。エレベーター昇降路とも呼ばれます。法律で決められた耐火の性能を持たせる必要があり、周りの壁や床とのつなぎ目をきちんと作ることが安全につながります。

EPSとPS

EPSは、電気の配管を通すための縦の空間です。PSは、水や排水、ガスなどの配管をまとめて通す空間を指します。どちらも建物の上下を貫く形で設けられ、後から直しやすいように計画されます。図面で位置や大きさを確認しながら進めると安心です。

けらば

屋根で、斜めになっている側の外壁から屋根が飛び出した部分をけらばと呼びます。屋根の長い方向に出ている部分は「軒」と分けて考えます。雨の処理や外壁を守る役割があり、納まりをよく確認することが大切です。

矩計図(かなばかりず)

建物を縦に切った断面を詳しく描いた図面。基礎から屋根まで、または一部分の寸法や材料の名前、つなぎ方を細かく書き込んでいます。普通の断面図では伝えにくい細かい意図を現場の人に伝えるために作られます。現場ではこの図を見ながら寸法やつなぎ方を確かめることが多いです。

伏図(ふせず)

建物を上から見下ろした形で描いた図面。天井を描くときは下から見上げた形になります。基礎の図、床の図、屋根の図、梁の図、天井の図などがあり、構造や配置を細かく示した資料として使われます。

折板屋根(せっぱんやね)

金属の板を折り曲げて作った屋根。軽くて丈夫なのが特徴で、大きな屋根を効率よく覆うことができます。工場や倉庫などでよく使われ、つなぎ目の処理や水の侵入を防ぐ作業がポイントになります。

ピロティ

2階以上の建物で1階部分を柱だけ残して開けた空間にした形のこと。駐車場として使うなど、土地が狭いときに空間をうまく活用する方法として取り入れられます。柱の位置や上の重さの伝え方に気をつける必要があります。

内装制限

建物の中で火事が起きたときに、壁や天井の材料が燃え広がったり有害なガスを出したりして逃げにくくならないよう、材料に決まりを設けたものです。建物の大きさによって違いますが、高さ1.2メートル以上の壁や天井が対象になることが多く、火に強い材料を使うよう求められます。

仕様書(標準仕様書、特記仕様書)

図面だけでは書ききれない建物の細かい決まりを書いた書類。どの建物にも共通する内容は標準仕様書にまとめ、その建物だけに必要な材料や作り方、検査の基準などは特記仕様書に書きます。現場では図面とあわせて内容を確認しながら進めます。

設計図書(設計図)

図面や設計の書類、仕様書、その他の資料をまとめたもの。建物を作るために必要な情報を集めたもので、現場での判断の基準になります。

まとめ

建築の用語はたくさんありますが、RC造やS造といった建物の仕組み、スラブやシャフトなどの部分、矩計図や伏図といった図面、仕様書や内装制限といった決まりまで、一つひとつ意味を知っておくと作業が進めやすくなります。

今回解説した用語を普段から意識して図面や現場に向き合うと、作業の正確さが増して、意思の疎通も容易になります。正しい理解を少しずつ積み重ねて、よい工事につなげましょう。

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