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コラム

アスベスト除去作業の計画作成2

前回からの続きです。

前回はこちらから。

(5) アスベスト飛散防止措置

アスベストの除去作業における方法(アスベスト粉じんの拡散を防ぐための手段)や、アスベストの除去作業対象となる建築物の概要、配置図、および周辺状況について詳細に記述します。

アスベストの除去作業方法については、具体的な作業手順とアスベストの拡散を防ぐための対策を詳細に説明します。作業者がこれらの方法と手順に従って作業することができるよう、できるだけ具体的に情報を記述します。必要な記載事項として以下の項目が考えられます。

【必要な記載事項】

1. 施工部位と施工数量の特定
2. 作業場所と施工区画の明確化(立ち入り禁止エリアの指定と禁止措置の手法)
3. 事前調査結果、作業内容、アスベストの影響に関する掲示内容、方法、場所
4. 作業者の出入り管理方法
5. 除去手法と手順(試験施工が行われる場合、それに関する手順も含む)、手順の変更時のプロセス(作業者への通知、自治体や労働基準監督署への連絡が必要な場合、計画の修正など)
6. アスベスト粉じんの発散を防止または抑制する方法
7. 周辺への粉じん飛散を防ぐ方法(湿潤化手法)
8. 使用する機器など(薬液を含む)
9. 清掃手法
10. 残留物の確認方法(実施者と方法)
11. 記録体制
12.作業環境測定の手法(必要な場合)
13.大気環境測定の手法(必要な場合)
14.廃棄物の処理方法(アスベストの種類、処理方法、廃棄物の見込み発生量、廃棄物の一時保管場所と保管方法、掲示方法、処理施設の場所と運搬経路(処理ルート)、産業廃棄物処理業の許可証、委託契約書のコピーを添付)

【負圧隔離養生を伴う除去作業に必要な記載事項】

1. 負圧隔離養生の方法(隔離シートなどの設置手順、集塵・排気装置の設置方法 ※台数、換気能力、気流の配管計画など)
2. セキュリティゾーンの設置手段
3. 作業終了時および中断時の洗浄手法と手順(隔離された空間内での作業が終わったり中断した場合、労働者の身体にアスベストなどが付着している可能性があるため、充分な時間を確保して、実行している洗浄プロセスの内容について記載する)
4. 作業開始前の点検事項(集じん・排気装置の事前点検、負圧状態の確認)
5. 作業中の点検事項(機器の点検、集じん・排気装置のフィルターの交換頻度、負圧の管理、個人保護具、漏洩が疑われる状況に対する対応方法)
6. 作業後の点検事項(隔離されたエリア内の清掃方法、エリア内の粉塵処理方法、化学薬品の散布方法)
7. 隔離を解除する際にアスベスト繊維が大気中に排出されないことを確認する方法
8. 総繊維数濃度の測定が実施されない場合、その理由の記載(グローブバッグの使用が必要な場合)
9. グローブバッグの製品概要(シートの厚さなど)
10. 除去作業開始前の密閉状態を点検する方法
11. 湿潤化手法
12. グローブバッグを外す方法と、グローブバッグから工具などを取り出す方法

【隔離養生(負圧不要)を伴う除去作業】

1. 隔離養生の手段
2. アスベスト含有けい酸カルシウム板第1種を切断などで除去する際、切断以外の手法が技術的に難しい理由と切断が行われる場所
3. アスベスト含有仕上塗材を電動工具を用いて除去する場合、使用する電動工具など

(6)安全衛生

アスベストを含む建築物の解体作業を行う労働者に対して、アスベスト粉じんの曝露を防ぐ方法を説明します。

具体的には、労働者が使用する保護具や保護衣服の種類、その管理と取り扱い方法、呼吸用保護具の選定と使用方法について記載します。さらに、じん肺健康診断と石綿健康診断の実施方法についても記載します。

その他、熱中症の予防策、転倒、墜落、飛来物、落下物などの労働災害の予防方法についても記述することが重要です。

(7) その他

アスベストへのばく露と飛散を防ぐ観点から、必ずしも記載が必要ではないが、安全かつスムーズな作業を確保する上で考慮すべき事項があり、整理しておくことが望ましいです。

1. アスベスト除去会社の選定方法
2. 必要な各種届出事項と、管轄の監督官庁との調整方法
3. 地元自治体や近隣住民との合意や協定の有無
4. 特別な条件や要求事項

下請業者への説明

大気汚染防止法によれば、元請業者または下請業者が、アスベストを取り除くなどの作業を伴う建設工事の一部、または全部を他の業者に委託する場合、その作業方法などを委託先業者に説明しなければなりません。

必要な説明事項は以下の通りです。

1. アスベストの除去作業の方法
2. アスベストの除去作業が含まれる解体工事の工程の概要
3. アスベストの除去作業の種類
4. アスベストの除去作業の予定期間
5. アスベストの除去作業が行われる建築物の部分におけるアスベスト含有建材の種類、使用箇所、および使用面積

下請業者に説明する際に、作業計画などを提示して、作業内容と注意事項を確認することが重要です。

まとめ

アスベスト除去作業の計画作成において、必要な記載事項は以下のとおりです。

・工事の概要
・アスベスト含有件再除去作業の内容
・アスベスト飛散防止措置
・工事の工程表
・施工体制
・安全衛生
・その他(アスベスト除去会社の選定方法など)

法令遵守のためには、必要な情報を正確に記載した計画を作成する必要があります。

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