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コラム

アスベストの危険性と対策

アスベストの危険性

アスベストは石綿(せきめん・いしわた)と呼ばれる天然の鉱物繊維です。古くから有用な鉱物としてさまざまな用途に利用されてきました。
その用途は最盛期で3000品目にも及びます。特に使用量が多いのは建材で、輸入されたアスベストの90%以上が建材として使用されました。
吸入するとがんなどの深刻な健康被害を引き起こすため、しっかりと危険性や対策を理解しておくことが重要です。

1.アスベストのリスク

アスベストは昔から知られている発がん性物質であり、大きな特徴があります。
それは状態によってリスクの度合いが変化するということです。
例えば、成形板のような建材であれば、含有しているアスベスト繊維は成形板の中に固定されているため、飛散するリスクは低いといえます。
一方、吹付けアスベストのように、しっかりと繊維が固定されていない状態だと、経年劣化や剥がれ落ちなどで繊維が飛散するリスクは高くなり、被害が拡大する恐れがあります。

2.アスベストによる健康被害

アスベストの吸入によって引き起こされる健康被害は、悪性中皮腫、肺がん、アスベスト肺、良性石綿胸膜炎、びまん性胸膜肥厚、胸膜プラーク、などがあります。特に悪性中皮腫に関しては、発症原因はアスベストだと考えて間違いありません。
さらにアスベストによる健康被害は、進行するまで無症状であることが多く、潜伏期間が数十年にわたることから、健康を蝕んでいく「静かな時限爆弾」と呼ばれています。

3.アスベスト繊維の飛散

アスベストは繊維状で形成されているため、容易に飛散してしまいます。
しかも、アスベストの繊維は非常に細く、髪の毛1本の太さに対して約5000本分に当たるものであり、もっとも細いもので0.02㎛(マイクロメートル)になります。これは花粉の約1500分の1であり、PM2.5の約100分の1の大きさです。
ここまで細かすぎると花粉用のマスクでは、アスベストの単繊維を防ぐことが出来ません。

アスベストの対策

1.建物工事において注意点

アスベストが使用されている建物の工事を行う際には、飛散のリスクが非常に高くなるため、事前に対策をおこなう必要があります。
内容としては、発注する段階でリスクを確認し、事前にアスベスト含有建材の事前調査、必要であれば飛散防止措置や、除去工事を実施します。
解体・改修前の事前調査では対象となるすべてのアスベスト含有建材を調査しなければなりません。
また、事前調査を実施した場合は結果を都道府県等に報告する必要があります。

2.事例から学ぶアスベスト対策

2006年6月30日、佐渡市の市立両津小学校で、1階第2階段付近の工事現場からアスベストを含む粉塵が飛散して、児童・教職員がアスベストにさらされる事故が発生しました。
教育委員会ではこの事態を重く受け止めて、「佐渡市立両津小学校アスベスト健康対策等専門委員会」を設置しています。
事故に至る経過やアスベスト被害を客観的に調査を行い、事故の再発防止について検証を実施したうえで、具体的な健康対策を推進しています。

調査では、一部のアスベストの除去工事が、飛散対策されていない状態で行われていたことが判明しました。
この時期は「クボタショック」の影響で全国的に工事が行われており、アスベストに対して充分な知識がある業者が不足していたことが、事故発生の要因としてあげられています。
この事故は、アスベスト除去工事のリスクを充分に理解したうえで工事を行うことの重要性を物語っています。

参考:佐渡市立両津小学校アスベスト健康対策等専門委員会報告書(2008年10月 発行)(市立両津小学校アスベスト事故)

まとめ

アスベストが引き起こす被害は深刻で、未然に防止するためにはしっかりとした対策が必要です。解体・改修工事の事前調査や除去作業は有資格者による実施が義務付けられています。
工事のご検討は、是非とも私達「都築ダイヤモンド工業株式会社」までお気軽にご相談ください。

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